薬剤知識を勉強する方法 高円寺|美容室envie
2016年 01月 21日
同業者から薬剤知識を勉強したいとか講習して下さいと言われる事があります。
そういった申し出は基本的にお断りするようにしてますw
なぜかと言うと個人的には
「講習程度の時間でしっかりとした知識を教える事は無理」と思っているから(笑)
時間的な制約以外にも
対象とする人の基礎知識や経験に差があると理解に違いが出たり全く理解出来なかったりするからってもあります。
じゃあ基礎知識から教えるってなるともの凄い時間かかるのと
基礎知識を知ってもそれが自分がする技術や使う薬剤と考え方をリンクさせるのは
知識を覚えれば良いってほど簡単ではないと思うんです。
じゃあ講習で有効な内容ものが無いかと言うと
それはそうではなくて
「勉強になる講習は沢山あります」
僕が思う有用な講習とは
「フォーカスする内容を絞っている事」
「参加する人が講習内容に応じた一定の知識と経験を有している事」
これが両立している事と思っています。
だから自分でも詳しく無い分野の講習に行ったり(もちろん事前に内容について予習して行きます)
比較的得意分野でも自分と違う見解や方法論の講習に行く事で自分の見識を広めるようにしています。
アシスタントさんの場合は自分でお客さんを担当していませんので
とりあえず専門学校の教科書を読み直して、サロンでの施術と教科書の知識をリンクさせる練習をしたら良いと思います。
それでも、物足りなかったら毛髪診断士なりヘアケアマイスターなり資格の勉強をしたら
一般的な基礎知識は学べると思います。
スタイリストが勉強する時は闇雲に知識を増やすよりもある程度今の自分に必要な事とか興味のある事にフォーカスした方が覚えやすいと思います。
知識はあくまで知識であって無いと困るんですが、実際の施術に使えないとあまり意味が無いと思うんですよ。
ちなみに僕が勉強や実験をするときは
一定のテーマを決めて
比較しながら出来る条件でやる事と
出来るだけ極端な条件の差を作るようにしてます。
例えば
黒髪のウィッグなら
同じ巻き方で薬剤によるカールの差をみたり。
こういう場合は良くかかったとか見てわかる事で満足するんじゃなくて
質感の差とかシャンプーを繰り返した後の変化とかも実験すると面白いです。
ただこういった条件の良い場合ではスタイリストであれば
薬剤のパワーがあればそこそこ思った感じに出来ちゃうのでアシスタント向けな感じですかね?
スタイリストであれば薬剤のパワーくらいはわかると思いますんで
普段やら無いような条件、例えば2〜3回ブリーチしたのウィッグで
同じ還元剤の濃度でアルカリの有無でどんな差が出るかとか
厳しい条件のウィッグで薬剤や処理剤のポテンシャルをどこまでコントロール出来るかとか
全体ブリーチして半分黒染めしてハードパーマをかける
上のウィッグを縮毛矯正
矯正したウィッグにさらにデジタルパーマをかける。
普段なら絶対やらない行程ですが薬剤の反応とか自分の考え(知識)や技術がどう仕上がりに反映されるかを見るには極端な条件ほど少しのイメージのズレが失敗に繋がるので難しいですけど面白いと思います。
慣れてない人はもう少し条件のいいウィッグで実験すると良いです。
しかしウィッグはあくまでウィッグであって人の髪の方が
何倍も難しいのでウィッグで難しい施術が出来たからすぐお客さんにって言うのは
止めた方が良いと思います。
自分の髪とか友達やスタッフの髪でしっかり練習してからにして下さい。
こういった施術って難しいものでも慣れれば誰でも出来るようになるんですが
それを論理的に人に伝える時に必要になるのが
毛髪科学などの基礎知識だと思います。
ざっくりまとめますとこれから勉強する人は
①基礎知識を勉強する
②興味を持った事を実験する
③実験結果を検証して、人に説明出来るくらいまとめる
①〜③を繰り返しつつ
講習などで新しい見解とか方法論を自分に追加すると良いんじゃないでしょうか(笑)
ケミカル的な勉強や実験て人に言われたり、やらさせるともの凄く面倒なんですが
自分の考えや技術がビシッっと結果に繋がるとすごく楽しいですよ〜